脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)は、日本人の死因の第4位、重い介護(要介護5)が必要となる原因の第2位です。
●介護が必要となった原因疾患(2022年)
CTとMRIの違いについて
CT | MRI | |
撮影方法 | X線を利用した撮影 | 磁場、電磁波を利用した撮影 |
被ばく | あり | なし |
検査時間 | 1部位 5分~10分 | 1部位 15分 |
体内金属 | 撮影可能(ただし歪みあり) | 撮影不可の制限あり |
利点 | 急性期出血・骨状態が描出可 | 急性期脳梗塞・脳血管が描出可 |
欠点 | 急性期脳梗塞が描出困難 | くも膜下出血(急性期)描出困難 |
脳梗塞や脳動脈瘤など、血管病変は「頭部MRI」が優れています。
無症状の方が頭部スクリーニング検査を受けるのであれば、近年は「頭部MRI」検査が推奨されています。
当院では2024年6月より「SIEMENS製1.5T MRI」を導入し、以前より短い撮影時間で、より高品質な画像の提供が可能となりました。
食事の欧米化、晩婚化、出産回数減少などが原因で、乳がんは増加傾向にあり、女性の9人に1人は生涯のうちに乳がんになると言われています。
30代から増加傾向ですが、早期発見できれば90%以上完治するといわれています。
●年齢別乳がん罹患(かかる)率と死亡率
マンモグラフィと乳腺超音波(エコー)の違い
マンモグラフィ | 乳腺エコー | |
利点 | 小さな石灰化(一部に悪性の可能性あり)でも描出可能 | 身体への負担が少ない 妊娠中、授乳中でも検査可能 高濃度乳腺でも描出良好 |
欠点 | 放射線による被ばくあり 高濃度乳腺は描出困難 | 小さな石灰化の描出は困難 |
2024年度より、乳がん検診は40歳以上が「マンモグラフィ」、20代~30代は「乳腺エコー」が推奨されています。
しかし、年齢だけでなく、ご自身の乳房構成(高濃度乳腺なのか)、血縁者に乳がんの方がいる場合などをも考慮して検査を選択されることをお勧めします。
(* 高濃度乳腺:乳房の中の乳腺が多い状態)
日本人の死因の第1位は「がん」ですが、肺がんは、がん死亡数の男性第1位、女性第2位です。
しかし、自覚症状がない段階で早期発見できれば、高確率で完治させることができる病気でもあります。
主な部位別がん死亡数(2022年)
低線量胸部CTを採用
ほとんどが健常者である検診受診者に対し、通常診療と同じ胸部CT検査を行うことは、放射線による被ばく等を考慮すると適切な行為ではりません。
そこで、診療時の胸部CTの約1/3~1/5程度の被ばくに抑えたCT検査が「低線量肺がんCT検診」と呼ばれており、当院ではこれを採用しています。
胸部レントゲン画像と比べて
- 微小の肺がんの発見が可能です。発見可能な大きさは15㎜未満と言われていて、発見される肺がんの約90%が早期肺がんです。
- レントゲンのような他臓器との重なりが無く、解像度も優れているため、微小な陰影が検出可能です。
- 肺がん以外の呼吸器疾患(肺気腫、肺炎、気管支拡張症)や、肺以外の胸部疾患(動脈硬化、乳腺腫瘤)が見つかる可能性もあります。